サブスクリプションサービスを最も積極的に展開している企業の一つがAmazonです。
Amazonプライムビデオという動画配信サービスをいち早くスタートしたことやAWSというクラウドコンピューティングをサブスクリプションを利用してン介していることは、その大きな証拠の一つです。
今回は、「サブスクリプションサービスを積極展開するAmazonの狙いとは?」と題して、Amazonの現状のサブスクリプションサービスと今後の展望について紹介します。
1.Amazonのサブスクリプションサービス
まず、Amazonのサブスクリプションサービスについて紹介します。
Amazonプライム
Amazonのサブスクリプションサービスとして最も代表的なサービスは、年会費(もしくは月額)にて様々な特典が提供されているAmazonプライムです。
特典内容は、Amazonでの通販利用時のお急ぎ便無料や割引セールへの招待などの一般的な有料会員サービスもありますが、サブスクリプションサービスとしての意味合いが強いサービスとしては以下のサービスが挙げられます。
- Amazonプライムビデオ
- Prime Music
- Prime Reading
Amazonプライムの目玉の一つでもある動画配信サービスです。映画・ドラマ・アニメ・オリジナル作品など幅広いラインナップの動画が見放題になります。
Amazonプライムでは音楽も聴き放題になります。J-POPからクラシックまで100万曲以上ものラインナップがあります。
Prime Readingは雑誌や漫画、実用書などが定額で読み放題になるサービスです。
これらの動画、音楽、雑誌が全てパッケージされており、なおかつ月額500円(2019年6月現在)という低価格で提供されている点がAmazonプライムの大きな特徴です。
Amazonプライム会員は送料が無料になるサービスもあるため、月に1~2回Amazonで商品を購入すれば「実質0円」となることもあり、会員数を伸ばしているサービスです。
Amazonプライムの会員数
アメリカでは、2019年1月にAmazonプライムの会員数が1億人を突破したとの報道がされました。
日本国内でのプライム会員数は公表されていませんが、2017年度の「週刊東洋経済」と「NTTコム リサーチ」が32,005人のAmazonユーザーに対して行った調査によると、Amazonユーザーの16.6%がプライム会員だったということです。
調査会社のニールセンデジタル株式会社によるとAmazonの利用者数は約4,000万人ということなので、2017年の時点で664万人程度の会員数であったのではないかと推測できます。
Amazonプライム以外のサブスクリプションサービス
Amazonでは、他にもサブスクリプションサービスを展開中です。
- ゲームやソフトウェアのダウンロード
- Alexa
- AWS
サブスクリプションの形態で展開されているゲームやソフトウェア製品について、Amazonの買い物画面でダウンロードができます。Amazonが直接サブスクリプション展開をしているわけではありませんが、サブスクリプションサービスが浸透していることが確認できます。
音声認識アプリケーションを搭載したAIアプリケーションAlexaにおいて、一部のコンテンツが月額制で展開されています。
コンピューティングの機能をクラウドで提供するAWSのうち、一部のサービスがサブスクリプションで展開されています。AWSには100以上のサービスがあり、サービスの内容やプランに応じて従量課金とサブスクリプションが選択できるようになっています。
2.Amazonとサブスクリプションサービスの将来とは
GAFAの一角を担うAmazonはサブスクリプションサービスを活用することでどのように将来を変えていくのでしょうか?
考えられる予想を紹介します。
サブスクリプションに慣れた消費者たちに新たなサービスが提供される
Amazonプライムを始めとしたサービスによりサブスクリプションでの契約に慣れた消費者たちは、抵抗なく新たなサブスクリプションサービスを受け入れることができるでしょう。
具体的にどのようなサービスがサブスクリプションとして展開されるのかは現段階では断言できませんが、不在時でも家の中に荷物を届けてくれる「Key by Amazon」や無人コンビニサービス「Amazon Go」などがサブスクリプションサービスを活用して利便性を増す可能性が考えられます。
オフィスにおいても、ホワイトカラーの業務を自動化してくれるサービスや清掃を始めとしたオフィス回りの業務、情報の収集やデータベース化、デバイスや機器の垣根を超えた情報の共有などにサブスクリプションサービスが展開される可能性があります。
AmazonはすでにAWSとして、従来はオフィスに不可欠であったサーバーやストレージ、データベースなどの機器を月額や従量課金で提供するサービスを展開しているので、将来的にも「保有せず」にこ様々なサービスを利用できる可能性は高まっていくのではないでしょうか?
(→現在のビジネス利用に適したサブスクリプションサービスはこちら「サブスクリプションサービス一覧!ビジネス活性化のために」の記事で紹介しています)
可処分時間が増える
AIやIoTなどのネットワーク機器の発展に人の可処分時間が増える可能性が高まります。かみ砕いて言えば、自由な時間が増えるということです。ビジネスにおいても働き方改革が進められていますが、テクノロジーをうまく活用することで、少ない時間と手間で大きな業績・成果を上げられるようにシフトしていくことが予想されます。また、残業時間規制などにより、休日をいかに楽しむかも大切なポイントになるでしょう。
これらの可処分時間の過ごし方という観点において、現在のAmazonプライムやAmazon Musicのようなサービスがますます人気が高まる可能性が考えられます。また、その際にテクノロジーの進化などによりよりエンターテインメント性に優れたサービスが展開される可能性も高いのではないでしょうか?
3. まとめ
世界的な巨大企業の一つであるAmazonはサブスクリプションサービスを積極的に展開している企業の一つです。Amazonのサービスや近年のビジネス展開を見れば、世界の近い将来がおぼろげながら見えてきます。
今回紹介した例はあくまで予測ですが、サブスクリプションサービスが市場に受け入れられ、ビジネスとしてうまく活用されるようになると、最新の機器やサービスが利用しやすくなる点は確かです。
今後の働き方や暮らし方の参考にされてみてはいかがでしょうか?