2018年、ビジネスモデルとしてサブスクリプションサービスが一つのブームとなりました。
サブスクリプションとは、元々は新聞や雑誌の「定期購読」を意味する用語ですが、注目が高まっているのは「一定期間、サービスを利用するために対価を支払う定額制サービス」です。
今回は、「サブスクリプションサービスとは?メリットや人気の理由を解説」と題して、特に中小企業におけるサブスクリプションサービスの利用法や人気の理由などについて、分かりやすく解説いたします。
1.ブーム到来⁉サブスクリプションサービスとは?
2018年にブームとなり、法人向け、コンシューマー向けを問わず広がりを見せているサブスクリプションサービスについての概要を紹介します。
サブスクリプションとは?
2018年にブームが到来したといわれるサブスクリプションサービスは、あらかじめ定額を支払うことにより一定期間サービスを受けることのできるビジネスモデルのことを指します。
サブスクリプションの発端は新聞や雑誌の定期購読であり古くからありますが、NetflixやAmazon Primeを始めとした動画配信サービスをきっかけに2015年頃から注目されるようになりました。そして、最近ではWeb系の無形サービスだけではなく自動車やオフィス家具などの有形サービスにおいてサブスクリプションのモデルが広がって人気を集めています。
サブスクリプションのユーザー側のメリット
サブスクリプションが人気を集めているのは提供する側だけではなく、ユーザー側にも様々なメリットがあるためです。サブスクリプションサービスの主なメリットをいくつか紹介します。
- 初期費用を抑えられること
- アップグレードがしやすいこと
- 経費として計上できる
- いつでも解約できる
サブスクリプションは一般的に初期費用が掛からない契約形態なので、高額商品でも気軽に利用できます。
サブスクリプションの利用料は、商品に対してではなくサービスの利用期間に対して発生しています。従って、利用中の商品を最新のものにアップデートする際にも追加料金が発生しません。常に最新の状態で利用できるOFFICE365や各種のクラウドサービスなどもアップデートがしやすい点を活かしたサービスです。
企業にとって大きなメリットとなるのが、サブスクリプションでの契約の場合は固定資産として扱われず、全額を経費として計上できることです。
解約したい時にいつでも解約できます。また、サブスクリプションの中には無料お試し期間が設けられているものもあり、流動的なサービスの利用が可能です。
サブスクリプションのユーザー側のデメリット
サブスクリプションサービスのデメリットや注意点についても紹介します。
- 契約の自動更新に注意
- 契約期間満了後には利用できなくなること
契約形態によっては、契約期間が自動更新される場合があります。
解約手続きを忘れてしまって、知らないうちに費用が請求されているケースもあるので注意が必要です。
ソフトウェアのサブスクリプションサービスなどの場合、買い切りのダウンロードとは異なりサービス期間が満了してしまうとサービスが利用できなくなってしまいます。
サブスクリプションとレンタルサービスの違い
サブスクリプションサービスはレンタルサービスとやや似ています。
両者の大きな違いは、サブスクリプションサービスが利用期間に対して対価を支払うビジネスモデルであるのに対して、レンタルは商品に対して料金を支払うビジネスモデルであることです。従って、サブスクリプションの場合にはサービスや商品のアップグレード、最新の商品への交換などが可能です。
2. サブスクリプションの人気が高まっている理由
初期費用の節約や経費計上など、サブスクリプションモデルがユーザー企業にとってメリットが大きいことは上述の通りです。また、サブスクリプションモデルが増えていることで、サブスクリプションモデルでの提供をスタートした企業が増えたことも挙げられます。
しかし、サブスクリプションのブームが到来し、今後ますます拡大していくと予想されている理由はそれだけではありません。
サブスクリプションサービスの人気のポイント
サブスクリプションサービスの人気が高まっているポイントを2点紹介します。
- 高価格帯の商品やサービスが増えていること
- ネットワーク
AI搭載やIoT搭載など高価格なビジネス機器やサービスが増えています。また、近年は技術の開発スピードが速いので、せっかく高額で購入しても数年間で新モデルやサービスが主流になるケースがあります。
ビジネス機器同士はインターネットや企業内のネットワークを通じて相互に関連し合う商品が増えています。これらの商品やサービスを利用する場合、常に最新の状態にアップデートできるサブスクリプションサービスが非常に適しています。
サブスクリプションはスタートアップ企業にも最適
大手企業に比べて資金力で劣る中小企業やスタートアップ企業もサブスクリプションであれば大きなリスクを背負うことなく最新の商品やサービスを利用することができます。逆に、大手業のようなしがらみのない中小企業が、いち早く最新のサービスを活用し新たな市場を創造されるケースも増えていくと予想されます。
サブスクリプションサービスによって、リノベーションが生まれる可能性も起こりうることです。
3. まとめ
近年人気の高まっているサブスクリプションサービスは、導入時に初期費用が抑えられるというだけではなく、常に最新のサービスを利用できるという観点などからもユーザーから人気を集めています。インターネットで簡単にモノが入手できる時代だからこそ、モノの所有よりもサービスの所有にシフトした契約形態ともいえます。
IoTやAIの技術、クラウドサービスなど自社のネットワークの最適化やコスト管理なおどのために、サブスクリプションサービスは様々な場面で活用できます。インターネット関連の無形サービスだけではなく、有形サービスにもブームの波は広がっているので、機器や設備に買い替えの必要が生じた際に一度サブスクリプションで契約できないか調べてみても良いかもしれません。